イラストレーター・廣岡政樹氏に一問一答

主人公はもちろん、ヒロインのコーラや数多くのメインキャラクターのデザイン担当として、『メタルマックス3』の制作に参加されたイラストレーターの廣岡政樹氏。今回、伝統のあるシリーズ作に、どのような経緯で望まれたのか?多忙なお仕事の合間をぬって一問一答のメールインタビューを試みた。

Q01.イラストを描き始めたのはいつごろからでしょうか?また、その際に絵を始めたきっかけや影響を受けた作品などありましたら教えてください。

A.子供のころからノートに落書きなどはしていました。ファミコン版の『ウィザードリィ』のモンスターや、小説の『アルスラーン戦記』や『バンパイアハンターD』でイラストを描かれていた天野喜孝さんの絵を、よく真似して書いていた記憶があります。

Q02.絵を学んだのは独学ですか?それともどこかの専門学校などで学ばれたのでしようか?

A.絵は独学で始めました。あるゲーム会社に勤務していたのですが、そこでも業務として絵を描くことはまったくなぐ会社から帰宅後や休日の時間をさいて絵の練習をしていました。

Q03.ゲーム業界の仕事を始められたきっかけは何だったのですか?

A.イラストレーターとして活動したいという願望はあっても、チャンスが来たときに実力不足では話にならないので、まずは営業はしないで画力の向上に専念しました。やがて1通のメールが来て初めて仕事を受注。当時は、電子メールで仕事の依頼が来るというシステムがいまほど常態化されていなかった時期だったので、半信半疑で応答したものです。

Q04.今回『メタルマックス3』では、登場するキャラクターのデザインをおもに担当されましたが、デザインされる際に意識されたはありますか?

A.『メタルマックス』の新作を担当するにあたって、過去のシリーズ作のゲームソフトを買ったり、インターネットで情報をチェックしたりして、できる限りのことを調べました。過去作の世界観やデザインの傾向を把握したうえで、新しいものを描かなくてはいけない。ゲームの開発スタッフとの打ち合わせでは、自分に何が求められているのかを、対話の中でつかむ必要がありました。

Q05.今回お描きになったキャラクターで、「これは会心のデザイン!」という作品がありましたら教えてください。

A.男のナースのデザィン(右のイラスト)です。常に点滴で輸血?しながら行動しているというこのキャラクターは、『メタルマックス』というゲームの性質を表現しているのではないでしょうか。

Q06.ゲームのパッケージに使われたメインビジュアル(→P076)も担当されていますが、こちらはどのようなコンセプトで描かれたのでしょうか?

A.主人公のバイクを盗んだコーラが、主人公に向けて捨てゼリフを吐きながら走り去るシーンをイメージしています。コーラ、主人公、ブレードトゥースの各キャラクターはイラストの上部分に乗るタイトルロゴと干渉せず、ニンテンドーDSソフトのパッケージサイズ(ほぼ正方形)にトリミングされても問題のない、ギリギリの位置で調整しました。そのほかに、目立たない部分ですが、背景となる壊れたビル群も世界観を表わす重要な要素として、細部にわたって描きこんでいます。

Q07.さらには、本書のカバーにもなっている、実写展開用ビジュアルも描かれていますが?

A.こちらは私が提出した構図指定ラフ(→P078)をもとに、各キャラクターに扮した俳優さんを使ってカメラ撮影されたものが実写広告として作られました。このイラストは、その実写を見本にして多少アレンジしながら描き直したものです。撮影では俳優さんが、ほぼ構図で指定したとおりのポーズを忠実に再現してくださったので、作画の參考になりました。

Q08.『メタルマックス3』の仕事中に苦労されたことなどはありましたか?

A.ゲームの開発初期は、キヤラクターのラフデザインのOKが出るまでに時間がかかりました。仕事が軌道に乗るまでは、いろいろと考えこんだり、資料集めをしたり……。しかしその後は、開発スタッフのみなさんにいろいろと配慮いただいたこともあり、円滑に進行できました。

Q09.仕事に煮詰まったときの気分転換にはどのようなことをされますか?

A.3年まえからロードバイク(自転車)に乗り始めました。東京都内での移動手段として便利で速く、何より楽しい。自分自身のトレーニングとして、日常的に使うようになってからは体調もいい気がします。

Q10.最後に、本書をご購入いただいた『メタルマックス3』のプレーヤーにひと言お願いします!

A.この本で設定画を知ってから、あらためてゲーム中のキャラクターを見ると違う表情が見えるかもしれません。また興味を持って2度3度とゲームをプレイしていただければ幸いです!